071052 ランダム
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cocomi's family

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   ■ 告 知 ■

帝王切開で2週間の入院。退院するときも何も知らされていなかった。ただ、退院1週間後、来てくださいとだけ…。でも、この病院ではそれは当たり前のことだったので、気にしていなかった。
心海は入院中からもだったが、私のおっぱいを飲むのが下手だった。哺乳瓶だとまずまず飲めるが、とても時間がかかり、ミルクが悪くなってるんじゃないかとパパが心配するくらいだった。

退院1週間後に病院に診察にいかなければならなかったけど、その日は都合悪く、1日遅らせる。パパと3人で行った。担当の小児科の先生がお休みだった。代わりの先生に診てもらう。体重はいまいちの増え方。そのことぐらいしか指摘もなかった。
心海は卵巣が腫れているといわれていたので、産婦人科にも診察に行く。エコーで調べて、退院時よりは小さくなっているとのこと。ほっとしたのも束の間…

「あー、小児科の先生は休みだったのか…じゃあ…」

小児科の先生が休みでなにか、あるの?

「心配していた染色体の検査ですが…」

心配していたって?染色体の検査??検査してたことも知らないんですけど?何言ってるの?

「トリソミー21でした。ダウン症です。」

えっ…どういうこと?

検査結果の写真を見せながら

「ここに2つしかないといけないのに3つあるので・・・」

もう、涙しか出なかった。パパは私の後ろに立っているのでお互いの顔が見えない。見ることも出来なかった。ただ私の肩を両手でつかんでいた。その手の力で気持ちは伝わった。

私とパパの気持ちがわかっているのか、いないのか、淡々と説明を繰り替えす先生。

「この紙にダウン症のこと書いてありますから。ダウン症の子供は素直でかわいいですから」

そんなの自分の子供がそうだったらそんなことで片付けられないだろ!

どうしようどうしよう・・・涙ばかり出てきて何も言えない。新人の看護士の女の子もどうしたらいいのかわからず、困ってる表情だった。彼女の顔が今でも、浮かんでくる。なんだか、泣いて彼女を困らせてしまったように思い、診察を出てもう一度泣いた。

入院中に仲良くしていた人に顔を見せると約束していたので、帰る前に病室に顔を出した。
ダウン症だなんて言えなかった。普通に話して帰った。でも、泣き顔は隠せなかったと思う。

帰りの車の中で、パパはもしかしたら…と思っていたという。耳が折れていることが気になり、本屋で立ち読みをした本に出ていたとか。私にはそんなことを話してなかったので驚いた。

私はとにかく、悪いことばかり考えていた。私のせいだ。これから世間に出れない。この子を愛してあげられるんだろうか?

パパは言ってくれた。

「ダウン症でよかったって思ってるよ。普通の子より、もっといとおしく感じるよ」

この言葉が私を何より、救ってくれた。




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